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Author: こうすけ

【効果的な褒め方4つ!】その褒め方、あってますか?(2)

効果的な褒め方のガイドラインをご紹介!
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前回、その褒め方、あってますか?という記事で、何に対して褒めるべきなのか、褒めるべきタイミングについてお話ししました。(まだ読んでいない方は是非先に読んでみてください)

僕の初投稿はこれでした笑

今回は、実際にどのような褒め方をしたらよいのかについて学術的な根拠に基づき、具体的にお話ししたいと思います! 是非、ご自身の普段の褒め方と比べてみてくださいね~

言葉に情報を与え、それ自体を評価する

褒める言葉の中には具体的にどんなところが良かったのかという情報を入れ、さらにあなたを喜ばせるのではなく、それ自体に注目して高く評価すべきです。すこし抽象的でわかりづらいので丁寧に説明します。

一つ目はとにかく具体的に褒めると言うことです。たとえば

「今日はとてもよかったね」

といった褒め方は何に対して褒めているのか、どのようなことが良かったのかが一切わかりません。そこで、情報を入れて褒めると

「今日、朝自分で服を着替えて朝ご飯の準備ができたのはすごく良かったよ。特に自分でアラームを設定して余裕をもっていたのも感心した」

このように情報を与えることで、「アラームを設定したのが良かったんだ。次も必ず設定しよう」と本人にとってただ評価してもらえただけではなく効果的なフィードバックになり次の成長につながるのです。

二つ目は親に従ったことで褒められたと捉えずに、何か出来たことや努力したことで褒められたと捉えられるように、褒めたいこと自体を評価するということです。

例えば、「私が言った、残さず毎日お弁当を食べること。実行しててえらいね」という褒め方は確かに本人は嬉しいですが、あくまで親のために努力した、親の報酬のために行ったことです。これを少し工夫して

「毎日お弁当残さず食べてえらいね、そのおかげで風邪を引かずに今年1年を過ごせたね」

と行為自体を褒めてあげることで、本人が親のためではなく、食べることが自分のためになるんだと自分自身の内発的な動機付けによって努力するようになるからです。(内発的動機付けについては記事:ご褒美は有効???をみてください。)

さまざまな言い回しを使う

褒めるときにはなるべくたくさんの言い回しを使いましょう。同じ言い回しを何度も使っていると、心から言っていないように感じられ、自分に対して意識をむけてくれないのではないかという印象を与えます。

ちなみに褒め言葉はなるべく心から発せられたものであるべきです。打算的でははなく、自然と素敵なだなと心が反応するものをそのまま言葉にして表現できるとかなり上級者です。

とはいえそんなに思いつかないよと思う方もいると思います。そんなときは何かを褒めようと思ったとき、その都度、類語を辞書で調べてみてください

日本語は直接的な表現を避ける文化ですから、一つの意味を表すためにもたくさんの言い回しが存在します。何度も調べていくうちに自然と頭の中でストックされて、使えるようになっていきます

大袈裟に表現せず、わかりやすく自然な声で

いろんな褒め方の本などを見ると、とにかく大袈裟に褒めてあげようと書いてあったりします。しかし、研究結果(Brophy さんとGoodさん)によれば、大袈裟に褒めた場合と生徒の達成度合いに相関はなく、大袈裟に褒めることが効果的ではないことがわかっています。

無理して大袈裟に褒めていたら疲れてしまいますし、いつがぼろが出るでしょう。「わぁ!」とか「えぇ!」みたいに感嘆するよりも、「こんな考え方があるんだね、すごく興味深いね」とわかりやすく自然な声で褒めることが大切です。

なるべく個人的に褒める

褒めたいと思う子の近くに兄弟や友達がいるときは少し褒めるのを我慢して、その子が1人になってから褒めてあげるといいです。理由は二つあります。

一つ目は、一般的に人は他人がいる前よりも、個人的にそっと褒められることを好むからです(Burnettさん)。(若干の文化差がありますが、日本はこの傾向が強いです)例えば、学校で先生に「姿勢を正して聞く準備ができているAくんが好きなだなぁ」と言えば、Aくんは恥ずかしい気持ちになるでしょう。こういった周囲からの注目を浴びることは、当人にとってストレスになるケースが多く、褒め言葉として認識してくれないケースが多いです。

二つ目は周囲からの印象を悪くする恐れがあります。例えば、兄のいる前で弟に対して何か褒めたとき、兄は自分も褒めて欲しいと思う可能性があります。さらに自分にも褒められる資格があると思っていた場合、自分が軽蔑されていると感じ始めることもあり得ます。このようなことにも人は差別されていると感じ、あなたに不信感を持ち始めることは往々にしてあるのです。


いかがでしたか???

初めて聞いたものもあったかもしれませんね。是非丁寧に自身の頭の中でかみ砕いて自分なりの褒め方に取り入れてくれたら嬉しいです。

以上、その褒め方、あってますか?(2)…という話題でした!

あとがき

今回は少し情報がたくさんあったかもしれません。すべて大学で習った学術的な根拠に基づきましたが、実生活で試してみると意外とうまくいかないものもあるかと思います。

教育に絶対の正解はありません。環境、状況、相手の状態など様々なことを考慮すると適切な方法は何通りも存在するからです。

だからこそ教育は学ぶ価値があります。いろいろな方法を知ること、情報を得ること。それこそが自身が使えるテクニックが広がり、いかなる場合においても最適な質の高い教育を提供することへとつながります。

少なくとも教育学部に所属し、最前線で人に教えることを実践している私にとっては、つねに勉強し脳内に新たな知識を入れ、ただしい「教育」を更新し続ける義務があると思っています。

皆さんにすこしでも有益になるものがあれば、積極的に共有していきますのでどうかこれからもよろしくお願いいたします。

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