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Author: あぼかど

[未来のエンジン!?]スターリングエンジンについて知ってみよう

スターリングサイクルと言われる熱機関について詳しくなろう
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みなさんこんにちは。最近は課題が多すぎてブログを少しの間かけませんでした。

今回はその課題のうち一つでやったスターリングエンジンについて紹介しようと思います。スターリングエンジンを少し知っている方ならわかると思うのですが、スターリングエンジンは決して新しいものではありません。むしろ今のガソリンエンジンができる前に考えられたもので、今まで使われてこなかっただけなのです。しかし、ガソリンエンジンによる排気ガス問題、環境問題を目下にスターリングエンジンの開発がこれから必要なのではないかと思って今回記事にしてみました。

この記事を読んでいろいろな人にスターリングエンジンの凄さを教えれるようになりましょう。

スターリングエンジンってなに?

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スターリングエンジンとは、1816年にR.Stirlingによって発明された「熱空気エンジン」のことです。その当時(19世紀)はまだ蒸気機関が主流でしたが、その蒸気機関でよく見られた爆破事故を背景に、空気で動く安全な熱機関(エンジンとかのこと)として開発されました。しかし、その当時スターリングエンジンは低出力で効率がとても悪く、かつ巨大な装置だったため長く使われることはなく、後に開発されたガソリンエンジンやディーゼルエンジンにとってかわられました。

まあこういうことでスターリングエンジンはなかなか浸透せずに、強力かつまだ高効率だったガソリンエンジンが使われるようになり今の時代まで来ているわけですが、色々問題が生じていますね。特に深刻なのが地球温暖化でよく取り上げられる排ガス問題です。ガソリンは石油を元にしていますので、二酸化炭素がよく出るし石油枯渇問題の先駆者になっています。

ここでスターリングエンジンが救世主になってくれるのではないかと思っています。

スターリングエンジンのメリット

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ガソリンエンジンにもディーゼルエンジンにも勝る大きなメリットが一つあります。それは、燃やすものがなんでもいいということです!!(詳しくいうと熱源がなんでもいいということ)

もう少し専門的な用語を使うと、ガソリンエンジンなどは内燃機関と呼ばれるもので、スターリングエンジンは外燃機関と呼ばれるものなのです。内燃機関とはシステム(エンジン)の中で燃料を燃やすことで、外燃機関はシステム外で燃料を燃やして熱を使います。勘の良い人ならわかったと思うのですが、ガソリンエンジンは内部で燃やして熱を利用するためガソリン以外を入れたら当然壊れます。しかし、スターリングエンジンは外で燃やして、その熱を利用しているのでゴミを燃やしても、木を燃やしても、エンジンを動かすことができるのです。熱さえあれば良いので、他にも太陽熱や地下熱、排熱など身の回りに転がっている熱を利用することもできるのです。

僕はこれを聞いたとき”おぉーー!!”と思いました。ゴミ処理問題も解決して、石油をあまり使わなくて済むし、工場で余った排熱を使って発電やら色々できるではないか!と感動しました。

他にもメリットがあり、あまり音が出ないということです。低騒音だと家の近くでスターリングエンジンを動かしても迷惑にならないので場所を考える必要がないですね。また、熱効率が非常に高いということです。昔は設備など整っていなかったので低効率だったのですが、スターリングサイクルの理論熱効率はこの世で一番高くなります。理論熱効率なので実際はもっと低いですが、理想的な環境にしたらカルノーサイクルと同じ熱効率を叩き出します。すごくないですか!?

しかし、こんなに大きなメリットがあるのに今まで使われていないのは何故だと思うことでしょう。次にデメリットを紹介します。

スターリングエンジンのデメリット

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えー、スターリングエンジンのデメリットはいっぱいあります。。。そして致命的なものもあります。

まずスターリングエンジンのシステムは少し複雑です。そしてとても気密性を求められます。ですから製造するのにコストがかかりすぎてしまいます。コストが高いならガソリンエンジン使うよっていう風になってしまいます。

2つ目に加速性能がお粗末です。これは結構致命的で、エンジンの加速を要さない発電所などは良いのですが車にとっては最悪です。一度ブレーキをかけてしまうとアクセルを踏んでも少し待たないと動き出しません。アクセルに対する応答速度がめちゃくちゃ遅いのです。これは何故かというと、外燃機関は熱をシステム内の気体に与え動かしているため気体が温まるまで時間がかかるからなのです。ですから、この加速性能をどうにかしない限り車にスターリングエンジンを使うと事故しか起きません。

3つ目に密閉性が必要ということです。システム内部の気体を漏らしてはいけません。また外部の空気がシステム内に入ってきてもダメです。それだけで熱効率が下がってしまうからです。

また、理論熱効率はとても高いですが実際は内燃機関の熱効率とほぼかわらないということも挙げられます。

他にも色々課題点はあるのですが、僕が思う一番の課題は加速性能です。これがなんとかならないとエンジンとして使われるようになるにはもっと時間がかかるのではないかと思います。

スターリングエンジンの利用例

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出典:Motor-fan<https://motor-fan.jp/article/10011650>

まだ利用例は少ないのですが、一番代表的なものは「そうりゅう型潜水艦」のエンジンとして使われたことです。潜水艦に利用するメリットは、音が出ないことです。先ほどメリットのところで紹介したように低騒音のため、周りの海洋生物に影響を与えることなく進むことができるのです。

また、深海に行くほど温度が低くなるので低熱源の確保にはうってつけなのではないかと思います。(←僕の勝手な予想)

最後に

色々特徴やメリット、デメリットを紹介したのですが、まだまだ実用化には程遠いかもしれません。しかし、これからこの分野が発展して今のガソリンエンジンに引けを取らないくらいデメリットが解消したときには、さまざまな環境問題を解決できる糸口になるのではないかと思っています。

次回の記事ではスターリングエンジンの仕組みについて紹介したいと思います。この記事で興味を持ったらそちらも確認して見てくださいな!

次回の記事はこちら

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