Hoicos Blog

Author: こうすけ

英語って小学生からやるべきでない???|教育学部生が思う英語教育不要論

英語教育が小学生には早い理由を解説
S  18874387 1024x1024 - 英語って小学生からやるべきでない???|教育学部生が思う英語教育不要論-%e6%95%99%e8%82%b2-受験, 勉強, 地域, 子育て, 小学生

小学生の英語教育が2020年から必修化になりました。

皆さんや僕たちが子供の頃も英語をやっていた記憶はあると思います。これは「外国語活動」と呼ばれるもので、ネイティブスピーカーとゲームをしたりして学習をする程度であり、教科としての機能を持ち合わせていませんでした。(そのためテストがなく、評価はされず、組み込まれる学習時間も非常に少ないです。)

グローバル化が進む世界で日本を飛び出して活躍する人材を育成することが教育に求められています。その結果、小学生という早期からの英語学習が必要だと判断されました。

しかし本当に英語教育は必要なのでしょうか。そもそも英語が話せなくては社会で活躍できないのでしょうか

結論から言うと私は小学生に英語の学ばせるのは早いと思います。

今回は英語教育がいらないと思う理由を本質的な観点から話しますね。

そもそも英語が話せなくても生きていける

海外で活躍する日本の企業はたくさんあります。日本のブランドが世界に根付いているのは誇らしいことです。しかし、実際に海外に発信する人はごく一部の人間です。

外国に拠点を置く企業でも、日本社内では技術や企画など基本的な職務のほとんどを日本語で行います。

国外での顧客とはすべて通訳を通じてコミュニケーションを取り、書類や企画書はすべて英訳してもらうのが主流です。

近年では通訳アプリがあります。その通訳者ですら必要がなくなってきているのです。言語とはあくまでコミュニケーションの手段にしかすぎないのです。代替することは十分に可能です。

そして海外企業に就き海外に目を向けた人ですら、英語があまり重要ではないのです。日本語話者がほとんどを占める我が国で一生を終える人多数の人たちは言うまでもありません。

国語がおろそかになる

image - 英語って小学生からやるべきでない???|教育学部生が思う英語教育不要論-%e6%95%99%e8%82%b2-受験, 勉強, 地域, 子育て, 小学生

皆さんが習ってきた国語って実はめちゃくちゃ重要な科目って知ってましたか?

文部科学省のお話によれば、国語には大きく二つの役割があるといえます。

言語機能

一つ目は言語としての役割です。国語を通じて学ぶ日本語をなくして私たちは人とコミュニケーションがとれませんね。先人達が築き上げた文学や情緒を読み取り、日本人としての感受性を豊かにすること、さらに日本語の運用を円滑に進めることで、日本社会は成立していると言っても過言ではありません。

思考機能

二つ目は思考の基盤になる事です。人類が残した知識は文章を通じて継承されてきました。私たちは彼らの思考や英知を文章を通じて考え、身につけていきます。文章を理解し、筆者の意図をつかむ訓練は物事を論理的に思考する力を養います。この思考力こそが社会にでてからも幅広い場面で活躍する力であり、理論や原理を新たに学ぶ際の基盤になるんです。

小学生はこういった力を養うのに絶好の期間です。なので、この時期に英語を学ぶことは日本語の運用を円滑に進めなくさせる原因になります。

さらに二つ目の役割を思い返してみてください、思考をするためには言語が必要なのです。2つの言語を同時に学ぶことで、習熟が深いとこまで行かないと、思考の限界が起きてしまいます。

これが英語教育の本質的な問題です。日本人としての生活に支障がでてしまうと思っています。

実はバイリンガルの人で、二つの言語を早期から学んだために、思考力が養われず、自分の表現したいことが表現できないという人が現在問題になっています。彼らのことをダブルリミテッド(2つの制限)と呼びます。

仮に、純日本人と同じくらいの思考力を持つためには単純計算では2倍の労力が必要です。しかし、今日の日本のカリキュラムをこれ以上増やすことは不可能でしょう。

つまるところ、国語が減らされてしまう可能性が非常に高いです。

AIによって言語の壁はどんどんなくなっています。言語が話せることは重要ではなくなってきているのです、本当に世界で活躍する人材になりたいなら、もっと根本的に必要な力に目を向けるべきではないでしょうか。


いかがでしたか???

あくまで、私一個人の考えですので気分を悪くされた方はごめんなさい。でも、もし英語がすべてだ!と考えている方がいたとすれば、お門違いかもしれないことを知って欲しくて今回はこの記事を書かせていただきました。

以上、英語って小学生からやるべきでない???…という話題でした!

あとがき

少し批判的な内容を書きました。国の情報が正しいのだと簡単に鵜呑みにせずに懐疑的に物事を捉えるように私はしています。国の都合の良い人間になりたくないからです。

これだけ話しておきながら、英語はもちろん学ぶ方がいいと思っています。ある程度思考力の基盤がついた時期(中学生くらい)なら、十分学ぶ事に意義があると思います。

英語を学べばその国の特徴や文化が見えてきますし、異文化理解へとつながるでしょう。それに英語のまま音楽を聴いて歌詞が分かったり、現地の人と直接コミュニケーションが取れることは教養を深めることにつながります。

ただそれも国語の力あっての話です。感受性が形成されているからこそ、異国の文化や芸術を理解することが出来ます。豊富な語彙力があるからこそ、伝えたいことを初めて英語でも伝えられるようになるからです。

今回の記事の裏の目的として国語の重要性を説きましたが、実は主要科目(算数、理科、社会)も同様に大きな役割を持っています。

これについてはまた別の機会に書こうと思います。

なんでこんな科目学ぶねん!と思った方は是非みてくれると嬉しいです。

この記事がいいと思ったら↓のシェアボタンから

Leave a Comment

入力エリアすべてが必須項目です。メールアドレスが公開されることはありません。

内容をご確認の上、送信してください。