先週、たまたま友人と名古屋市科学館に遊びに行きました。もう20歳手前の大学生ですが、十分楽しかったです笑
科学館に行ってみてまず思ったのは、教育的に非常に素晴らしく出来ていることです。特に小学生なら一度は連れて行くべきだなと確信しました。
実際、たくさんの小学生が学校単位で館内に来ていたようで、コロナ渦とは思えないほどの賑わいでした。(しっかり感染症対策は施されていましたよ!)
どのような点がすばらしかったのかと小学生なら是非科学館に行って欲しいと思う理由についてお話ししますね~
私は科学館に行く前、科学館は理系大学生の研究としての資料館のような固いイメージを持っていました。
しかし、実際に足を運んでみると、もちろん学術的な文書や資料などが敷き詰められた場所も一部ありましたが、大部分はテーマパークのような明るい雰囲気の中でゲームのように作られた作品たちでした。
たとえばパラボラという展示作品があります
これは中央にあるわっかに向かってに話しかけると赤い線上にある反対側のパラボラアンテナにいる人と会話ができるというものです。
パラボラアンテナ間は15メートル以上はあります。この距離をささやき声だけでもはっきりと向かい側の人に聞こえるなんておもしろいですよね。
これは物理で習う焦点という仕組みがキーになっています。パラボラアンテナ内では話しかけた言葉が反射してまっすぐ向かい側にむかうため、焦点にいると音が自然に集まってくるんです。
パラボラアンテナは実際に日常でのアンテナに応用されているので、なぜアンテナがあんな形をしているのか、なぜ電波の送受信が可能なのかが勉強できます。
科学館はこのようにすべての展示作品に狙いがあります。遊んでいるだけで、知識に触れることが出来るのです。これがすごく重要です。
科学館がもし、先述したような感じでアンテナの仕組みについて詳細に記述があるだけだとしたらどうでしょうか。きっと大半の子供は飽きてしまい、苦手意識をもつかもしれませんね。
すべて、遊びから入るから気軽に楽しめること、そしていつの間に学びにもなること。これが科学館の素晴らしいところです。
なぜ遊びからが大事なのでしょうか。一つは子供は知的好奇心に大きく左右されるからです。これに関しては「楽しく学ぶ」僕たちのモットーに詳しく書いてあります。
知的好奇心をくすぐるような方法が小学生にとって最も学習効果が高いというわけです。
子供が何かを学ぶきっかけの大半は知的好奇心です。
「なんか面白そうだから」、「なんでこうなるんだろう???」こういった小さな興味が子供の学習意欲を大きく向上させます。科学館は子供が飽きずに学ぶ上で最適な環境を提供しています。
日本では理系離れが深刻です。理系離れとは、理科的な事象に興味を示さない,理系への進学意欲を示さない人が増加している状態のことです。理系離れには様々な原因がありますが、私は理系科目(算数、理科)に対して学校の勉強では興味を持たせるような工夫がなされていないと思っています。
たとえば中学生になると物理や化学といった授業が始まりますが、とにかく公式を覚えさせられて複雑な問題を解かされたり、原子レベルの反応や見たこともない物質の化学式などを覚えさせられます。
はじめて理科を取り組む人にとってそんな難しくてわかりづらいことを淡々とやっていたら理科がいやになるのも無理はありません。
実際、社会や英語のように日常生活で目に触れやすい現象の方が学ぶ意欲が高くなるといわれています。そんな中、理科が面白いと思うためには理科についてのイメージが面白いものになるべきでしょう。
その点、科学館は子供たちが「理科って楽しい、もっと知りたい!」と思えるような機会を提供しているのです。科学館をきっかけに科学に興味を持ち、学者への道を歩むかもしれません。もし、そのときにどういう仕組みかわからなくてもいいんです、後に成長して焦点(パラボラでの学び)について学んだとき、あぁだからアンテナに声が聞こえるんだ!と学びを実感できれば理科が楽しいと感じられます。
以上を踏まえ、私は小学生のうちに一度は科学館に足を運んで欲しいと思いました。この記事をきっかけに科学館に行く人が少しでも増えてくれたら嬉しいです。
以上、名古屋市科学館に行ってきました。….という話題でした!
名古屋市科学館に行ってきた感想として小学生なら一度は行って欲しいというお話をさせていただきました。ひとつだけ誤解して欲しくないことがあります。
私は小学生に理科の道に進んで欲しいと言っているわけではありません。しかし、将来の選択肢として、理科というものが面白いんだということは知って欲しいと思っています。少なくとも数学や化学、物理といった数理を知らないまま人生を終えて欲しくはないです。
経済学のことばに機会損失というものがあります。人が成功する可能性があったのにそれをする機会がなかったため、成功する可能性を失うことです。
もしかしたら子供が理科の面白さを知って科学者を目指し画期的な研究成果をだすかもしれません。でも可能性を秘めていたとしても理科を面白いと思える機会がなければ普通の人生で終わります。
小学生という若い時期は人生への選択肢がたくさんあります。どうか親御様は子供の将来の芽を摘まないよう、いろんなことに触れさせてあげてください。たくさんある選択肢から自分のやりたいことを決められたとしたら、それは本当にその子が進むべき道になるはずです。
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